堺市南区、光明池駅から徒歩1分のもりもと泌尿器科クリニックです。
婦人泌尿器科・小児泌尿器科・前立腺癌や膀胱癌も診察いたします。
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小児泌尿器科

小児泌尿器科についてご案内します
小児泌尿器科

子供さんに見られる腎臓や膀胱、排尿に関わる異常を専門に扱う科です。いわば内科と小児科が区別されるように、泌尿器科を子供と大人に分けて扱う科と認識していただければと思います。

最近では、胎児エコーの進歩などにより出生前診断として先天性水腎症をはじめとする様々な病気が発見されることが多く早くからその治療や検査がなされてくるようになりました。そのような専門性の高い病気から、身近な病気としては、尿失禁や夜尿症、睾丸が陰嚢に触れない停留睾丸や移動性睾丸、陰嚢が腫れる陰嚢水腫やソケイヘルニアなどの病気があります。

当院では、これらの疾患に対して、大阪府立母子保健総合医療センターや近畿大学医学部付属病院と連携して治療にあたります。

停留睾丸

停留睾丸とは

睾丸は、胎児のころにおなかの中で作られ、出産間近に、腹膜鞘状突起という通り道を通って、陰嚢の中におりて行きます。ところが、出生後も何らかの事情で睾丸が完全におりてこず、途中で止まってしまうことがあります。この状態を停留睾丸といいます。停留睾丸は片方だけの場合もありますが、時には両方の睾丸がおりてこない場合もあります。

停留睾丸の症状

陰のうの中に片側あるいは両側の睾丸を触れず、陰のうが正常よりも縮んでいます。睾丸はそけい部(股の部分)に触れる場合や、おなかの中にあって全く触れない場合があります。

停留睾丸の手術

下降する見込みがないと思われる場合には、精巣固定術を行います。この場合、手術の時期が問題です。以前は小学校入学までに手術をすればよいとされていましたが、近年の報告ではなるべく早期に、すなわち1歳までに下降がなければ、手術にて精巣固定術(陰嚢内本来の場所で固定する方法)を行った方がその後の精巣の発育がよいとされています。睾丸の発育が障害されると、ホルモン産生に対する影響よりも精子形成の障害がもっと問題になります。つまり、男性ホルモンは正常に出るが、それに反して精子が少なく、不妊症になるかもしれないということです。
手術では精巣だけでなくそれに付属する精管や、精巣動脈・静脈が短くて陰嚢内にまで届かず、一度には手術が成功しないこともあります。
しかし、中には停留睾丸となってしまう場合もあり注意が必要です。移動性精巣は、経過を観察します。


移動性睾丸

移動性睾丸とは

移動性睾丸は、睾丸が鼡径管内を移動してしまい、陰嚢が小さくなるという症状です。移動性から停留睾丸になる場合もあります。
泌尿器科での診察を受けることが求められ、場合によっては手術が必要となることもあります。
停留睾丸の場合は、移動性睾丸よりも症状が厄介であり、より手術の必要性が求められる病気です。この辺の詳細に関しては、一般の人には判別が困難なため、睾丸があるべき場所になかったり、極端に小さい場合などは、泌尿器科での診察を行なうのが良いでしょう。

移動性睾丸と子供

移動性睾丸にかかるのは、ほとんどが小さなお子様です。
停留睾丸と比べた場合、睾丸が体内に留まっている時間が短いため、それほど影響はないと言われています。ただ、この話には諸説あり、泌尿器科の専門医によっても判断が分かれるようです。
通常、睾丸は陰嚢に収まっているもので、体内にて長時間留まることは良くないとされます。しかし、移動性睾丸という症状は、睾丸が陰嚢と体内を往復するため、ずっと体内に留まっているわけではありません。この時、体内に睾丸が留まる時間が長いかどうかによっても、手術の必要性の有無が異なるため、非常に判断が難しい症状なのです。

移動性睾丸と停留睾丸

停留睾丸とは、睾丸が体内もしくは鼡径管内に留まったままになるという症状です。
体内の環境は、睾丸には良くないため、症状が発見でき次第、早めに手術が求められる病気です。本来あるべき陰嚢に睾丸がない停留睾丸は、移動性睾丸と比べても悪影響が大きく、より手術の必要性が求められます。
停留睾丸の治療方法は、ホルモン剤の投与などにより行ないますが、それでも改善が見られない時は、睾丸を陰嚢に固定するための手術が必要となります。
停留睾丸は、早期治療が必要です。小学校入学まで治療を行なわないお子様もいるそうですが、このような場合、生殖機能に関しては、確実に低下すると言われています。


先天性水腎症

先天性水腎症とは

先天性水腎症は、腎臓の経路の一部が、生まれつき狭くなっていることが原因で起こる病気です。
腎臓の経路の一部が狭いため、尿の流れが悪くなってしまいます。
尿のながれが悪くなると、尿の一部が腎臓に残り、感染症を引き起こす可能性があります。

先天性水腎症の症状

胎児の超音波検査が普及するまえでは、腹部の張り、腹痛、尿路感染を契機に発見されることが多い病気ではありました。
しかし、近年では出生前に胎児エコーで発見されることが多くなり症状がないままに経過する場合もあります。
経過を見ていると自然に水腎症が改善することもありますが、腎臓の機能が悪化することや嘔吐・腹痛・尿路感染が起こることがあります。

先天性水腎症の治療

軽症の場合は時がたつにつれて自然治癒することがあります。
しかし重症の場合は、尿路感染症を繰り返したり、腎臓障害を引き起こす可能性がありますので、手術を行うことがあります。